輸入アボカドについて

アボカドの植生

自然に育ったアボカド                         アボカド畑

アボカドは木になる果物です。和名ではワニナシとも呼ばれます。常緑高木で、自然環境での樹高は30mに達することもありますが、収穫の問題から畑では低く切りそろえます。糖分ではなく油分を蓄えるタイプの果物で、このタイプにはオリーブやココナッツがあります。果肉の約20%~40%が脂肪分なため、森のバターとも呼ばれます。通常果物は美味しさの指標として糖度が用いられますが、アボカドは油分が美味しさの指標として用いられます。油分が高いほどクリーミーでおいしいアボカドになります。

 

アボカドの品種について


アボカドの品種は多く、500種以上のアボカドが栽培されています。小振りで皮ごと食べられるものや、巨大で甘みのあるもの、外皮が赤いものなど多様なアボカドがあります。新品種の開発も盛んで、近年ではオーストラリアでアボジラと名付けられた巨大アボカドが登場しました。

しかし、防疫上の理由から日本へはハス種しか輸入することが出来ません。ハス種以外のアボカドは、わずかですが国内生産された物が流通しています。

 

ハス種について


1926年にカリフォルニアでRudolf Hassという人物が開発した品種です。世界で最も流通しているアボカドであり、日本に唯一輸入できるアボカドです。ミバエなどの害虫の侵入を防ぐため発生地域からの果物の輸入は基本的にできませんが、ハス種は未熟状態では皮が硬く、害虫による食害を受けないため輸入することが出来ます。1本の木から100~400個の実が取れます。

 

アボカド人気の高まり

アメリカのアボカド輸入量


1万年前から人類が食べているアボカドですが、ここ数十年でアメリカ・アジア・ヨーロッパでの人気が爆発的に高まっています。特にアメリカの消費量は莫大で、メキシコで生産されるアボカドの8割がアメリカで消費されるほどです。アメリカにおけるアボカドの1998年から2017年まで20年間の年間消費量は5倍、1人当たり消費量は6倍近くになりました。これはヒスパニック系人種の増加とミレニアル世代の台頭の結果と言われています。また、スーパーボウルの観戦にアボカドを食べる文化が定着したことも要因です。

 

アメリカのアボカド消費量における国産とメキシコ産の比率


最大の消費地であり、輸入国のアメリカですが、1997年まで害虫の侵入防止や自国で生産するアボカドの保護のため輸入を禁止しており、徐々に緩和されましたが全面解禁は2007年。昔から輸入して食べていたわけではないのです。

アボカド産地の分布


熱帯気候を好む植物で、アメリカ大陸を中心に世界で広く栽培されています。1位はメキシコ産で、生産量全体の3割を占めます。2位ドミニカ共和国 3位ペルーと中南米の国が上位に入ります。日本でもごくわずかに生産されています。

 

日本におけるアボカド輸入量の増加


アボカドの輸入量は近年爆発的に伸びています。テレビやインターネットで紹介され認知度が高まったこと、健康と美容に良い食べ物として外食産業で取り入れられるようになったことで人気が高まったのがその理由です。日本における輸入数量は過去10年で3倍になっています。サラダの具材として定着し、ファーストフード等のメニューとして加えられることが増えてきたことも実感として感じられるかと思います。

 

アボカドの輸入先国


ほぼ全てメキシコから輸入されています。生産量一位ということもありますが、日本とメキシコは経済連携協定を結んでおり、アボカドの輸入に関税がかからないためです。病害虫侵入防止の観点から輸入が許可されている国は一部で、2019年7月にはコロンビア産アボカドの輸入が解禁されました。

 

アボカド価格の高騰と増産


グラフはアボカド生産量上位5か国の推移です。アボカドの人気の高まりについて話してきましたが、それに対し生産量の増加が追い付かず、米国における生産者価格は過去30年間で8.4倍になっています。今やアボカドはグリーンゴールドと呼ばれ、農家はこぞって増産に取り組んでいます。60年前の日本で、みかんが黄色いダイヤ、などと呼ばれ爆発的に栽培面積が増えた現象と似ています。最大産地のメキシコでは山を切り開いたり、他の果樹や畑からの転作が進んでいますが、農薬による大気汚染、森林破壊による水質汚濁など環境悪化が問題になっており、近年の環境問題への意識の高まりもあって、簡単に増産することはできないようです。

 

アボカド産地の様子

 

メキシコ・ハリスコ州のアボカド畑


熱帯植物の中では寒さに強く、水はけと日当たりのよい傾斜地を好むので大半のアボカドは山の中で栽培されています。

標高によって時期は異なるのですが、寒い時期に花芽ができ、暖かくなると黄色く小さな花が咲きます。ミツバチを使って受粉作業を行います。受粉すると徐々にアボカドの実ができますが、この時点でサイズ以外は成熟したアボカドに近い見た目をしています。

 

園地の様子を動画で見てみましょう

動画のアボカドは収穫直前の物です。アボカドは鈴なりにたくさん実をつけるので、大きくおいしいアボカドを作るために摘果で成る数を絞り込みます。

収穫は人の手で行い、コンテナに詰込み、車で運びます。山の中なので機械化できず、ほとんど人力に頼っています。

収穫されたのち、パッキングハウスで選果と箱詰めが行われます。収穫と違い、パッキングは機械化が進んでおり、こちらの写真では年を追うごとに施設が洗練されていく様子がわかります。箱詰めされたアボカドはトラックで港まで運ばれます。その後船で2週間程度かけて輸入されます。収穫後に追熟するという特徴があるため、収穫直後は頑丈で、長期輸送が可能なためです。

 

アボカドをおいしく食べるには

どの果物も美味しく食べるには知識が必要ですが、アボカドは難易度が高い部類に入ります。アボカドを美味しく食べるために、詳しく解説します。

 

アボカドの食べごろについて

 

硬くて美味しくないアボカドに出会ったことはないでしょうか。未熟な状態のアボカドを食べてしまったものと思われます。アボカドは木になった状態では熟さず、収穫後に熟していく果物です。追熟ガスであるエチレンガスを自ら発生させますので、密閉状態では素早く熟します。また、低温で熟成の進行は抑えられますが5度以下の温度では低温障害を起こして変色し、不味くなります。冷蔵庫で保管する際は冷たくなりすぎないよう気をつけてください。輸入においては未熟な状態を維持すべく低温で輸入されたあと、食べられる状態にするため追熟処理がなされます。そこからさらに店頭で長持ちするよう低温処理をしてお店に届けられます。

 

アボカドの食べごろの見分け方

食べごろのアボカドは見た目と触感で判断します。熟すにしたがって緑→黒へと変色しますので、店頭にカラーチャートがあれば見比べてみましょう。触って少し柔らかさを感じるくらいが食べ頃ですが、このあたりの感覚は慣れも必要です。

 

おいしいアボカドの見分け方


外見で見分けることは諦め、おいしいアボカドを売っているお店で買うことをお勧めします。アボカドは当たり外れの差が非常に大きい果物です。おいしさは油分によって決まるのですが、個体によっては倍以上の差がつくことも。ヘタと実の隙間が少ないもの、ぷっくりと膨らんでいるものなど多少の傾向はあるのですが、外見から判断することは困難です。そのため、園地ごとに油分の調査を行い、基準をクリアした園地からのアボカドのみを扱うブランドアボカドを選ぶのがおすすめです。通常のアボカドよりも外れが少なくなります。

 

アボカドの保存について

密閉されていない冷暗所で保存でき、密閉された常温の場所では追熟が進みます。特にバナナ・りんご・キウイなど追熟ガスを発生させる果物と一緒にビニール袋などに入れると急速に追熟が進みます。
カラーチャートや経験から美味しいタイミングを判断してください。冷蔵庫保存の場合は冷たくなりすぎないよう野菜室などで保存してください。未熟なアボカドを直ぐに食べたい場合は電子レンジで加熱する方法もあります。細胞壁が破壊されるため食感は柔らかくなり食べられるようになりますが、味は未熟なままです。また、カット後しばらくすると切断面が酸化して茶色に変色します。レモン汁をかけておくと酸化を抑えることが出来ます。

 

アボカドの旬について

気温によって収穫時期が変化するため、低地栽培では春~夏ごろ、高地栽培では夏~秋頃に収穫することによってほぼ通年供給することが出来ます。シーズン初めの頃は水分が多く、進むに連れて油分が増えていきますので、しいて言えば夏~秋頃がアボカドの旬と言えます。

 

アボカド雑学

メキシコにおけるアボカド

バナナのような輸出作物ですと、生産量5位、輸出量1位のエクアドルのように商品作物で地元ではあまり食べないということもあるのですが、9000年間アボカドを食べてきたメキシコは生産量も輸出量も世界一位です。
そんなメキシコでアボカドはどのように食べられているでしょうか。メキシコのソウルフード「ワカモレ」は潰したアボカドに玉ねぎ、トマト、ピーマンなどを混ぜたサラダ兼ディップのような食べ物です。メキシコ人と言えば何にでもチリ(唐辛子の調味料)をかけて食べるそうですが、この「ワカモレ」もタコスやチップス、パンにつける定番の食べ方はもちろん、ありとあらゆる場面で食べられています。簡単に作れて美味しく、健康にもよいとなれば納得ですね。ワカモレにはライムかレモン汁を絞りますが、前述のアボカドの変色を防ぐ効果があります。アボカドケーキ、アボカドアイス、アボカドパフェなど甘い菓子の材料としてもよく利用されますが、日本ではあまり知られていません。日本ではサーモンやサラダと合わせる食べ方がよく知られており、わさび醤油で食べるとマグロのトロのような味がします。

 

アボカドの栄養について


出典:https://www.herbazest.com/herbs/avocado
アボカドは栄養価No.1の果物としてギネスブックに登録されています。20種類のミネラルとビタミンが含まれており、なかでもカリウム、マグネシウム、 葉酸、ビタミンB群、ビタミンEやビタミンKの含有量は全果物中1位です。さらに、食物繊維も豊富で善玉菌の増殖に役立ちます。また、果物の中で最も糖分が少なく、タンパク質と脂肪分が多い果物です。脂肪分には血中糖度を安定させ、満腹感を増す効果があります。食物繊維には満腹感を持続させる効果があり、ダイエット食としても注目されています。

 

アボカドの脂肪について

アボカドは脂肪分が多いことから敬遠する方もいますが、脂肪分のうち不飽和脂肪酸のオレイン酸(10.8g)とリノール酸(1.58g)が8割を占めています。
不飽和脂肪は体に良い脂肪と言われ、動脈硬化や血栓を防ぎ、血圧を下げるほか、LDLコレステロールを減らすなど、心臓病や脳卒中のリスクを下げる効果が期待されています。

 

まだまだある、アボカドの健康効果

アボカドには「アボカド不けん化物」という成分が多く含まれています。この中にあるTGF-βが軟骨がすり減るのを防ぎ、さらに傷ついた軟骨の修復を助ける働きがあるという研究報告が発表されました。2016年にポーランドで行われた研究では、膝の痛みを抱える患者4,822人に、アボカドの成分を毎日摂取してもらったところ、なんと86%もの人の膝の痛みが軽減され、日常生活での苦痛や不自由さがなくなったとの結果が報告されています。つまり、アボカドを日常的に食べることで関節の痛みを解消される可能性が示されたのです。同様の研究は世界中に複数あり、関節症における軟骨のすり減りを防止する効果は間違いなさそうです。私たちもメキシコには産地視察でたびたび訪問しますが、メキシコ人は高齢者でも背筋が伸びていて、きびきび歩くという印象があります。

 

アボカドの自家栽培


観賞用と割り切りましょう。自分の花粉で結実しませんので、実をつけるには2品種以上植える必要がありますが、一般に出回っているアボカドは1品種しかないからです。発芽するもの、しないものがありますので
大量の種をビニール袋などでまとめて水につけて、発芽したもののみ植えるとよいでしょう。頑丈な植物で、育てること自体は難しくありません。ただし、アボカドの葉はかなりの種類の動物にとって有毒です。アボカドの実も一部の鳥類に有毒だという研究がありますので、ペットのいる方はご注意ください。

 

何故アボカドの種は巨大なのか


ウィキペディアより 最大級のナマケモノ「メガテリウム」
種は大きい方が栄養を蓄えられるため生育に有利で、特にジャングルなどの日光の少ない土地で成長するのに役立ちます。ですが、大きすぎると動物に拡散してもらうことが出来ません。数万年前のアメリカ大陸ではトラックサイズのナマケモノやアルマジロ、マンモスと言った大型動物が繁栄していました。巨大な種はこうした大型動物に拡散されていたと考えられています。巨大動物は1万年前には絶滅してしまいましたので、併せてアボカドが絶滅する可能性もありましたが、そのころアメリカには人間が移り住んできました。9000年前のメキシコの古代遺跡からアボカドの種が出土していることから、人間は移住後すぐにアボカドの栽培を始めたと考えられます。こうして、アボカドの種は巨大なまま絶滅することなく世界中で栽培されています。

 

アボカドの種は食べられる?

アボカドの種は栄養豊富なので捨てるのはもったいないという記事があります。粉末にして他の物に混ぜたり、お茶にして飲むことが可能ですが、独特の苦みがあり不味いです。まず前提として、果肉は食べられるために存在します。そして種を拡散してもらうために、動物がおいしいと感じる成分で構成されています。一方、種には種が成長するのに必要な成分が含まれています。ですから、様々な栄養素という意味では果肉よりも種の方に多く含まれている果実が多いでしょう。しかし、種を食べられてしまっては植物にとって都合が悪いので、消化されないよう硬い殻に覆われていたり、不味いと感じる成分が含まれていたり、毒が含まれていたりします。アボカドの種はすべてを備えており、人間に害があるという報告はないものの、安全性を証明した研究はまだありません。粉末にするのもなかなか手間なので、現時点では捨ててしまっていいと思います。

 

おすすめレシピ:アボカドサラダ


ビタミンA、D、E、Kは脂溶性のため、油と一緒に摂取すると効率よく吸収することが出来ます。アボカドは油分が豊富なので、一緒に食べるサラダの栄養価を劇的に高める効果があります。米国国立衛生研究所の研究では、抗酸化物質の吸収量が2.6倍から15倍に増加することが示されました。おいしさや手軽さの面からもおススメの食べ方です。

 

おすすめレシピ:アボカドジュース

アボカド・牛乳・砂糖さえあれば作れる、お手軽でおいしいアボカドジュースです。砂糖の代わりにバナナ、はちみつ、チョコレートシロップを混ぜたり、牛乳の代わりに豆乳を使うなどアレンジも簡単です。

 

船昌商事のアボカド


おいしくないアボカドが世の中に増えてきた、と私たちは感じています。前述したようにアボカドの世界的人気が高まっているため、各国で増産され、輸出されています。しかし、儲かるからという理由で最近始めた農家の中には栽培レベルが低く、おいしくないアボカドを生産してしまう農家もいます。また、輸出業者の中には安く買える複数の園地からアボカドをかき集め、同じ箱にパッキングしてしまう業者もいます。こうなると、同じ箱でも園地によって品質の違うアボカドが混在し、残留農薬違反などが起こってもどこの園地で発生したものなのか追跡することができません。

そこで、船昌商事ではプライベートブランド指定農家を販売しています。その名の通り特定の生産者から買い付けるブランドで、様々なメリットがあります。まず、残留農薬の基準値は国によって異なるため、日本向けの栽培を行うことで、違反が発生しにくいアボカドを生産することができます。そして、農家の所有園地で園地ごとのオイル検査を行い、ベストの数値を出した園地のアボカドのみを日本に出荷します。こうすることで、安定した品質のアボカドを輸入することができます。また、メキシコの油分の出荷基準最低値は21%ですが、指定農家では23%に設定しています。

 

Agro Gonzamex社

指定農家の生産者は、ハリスコ州に園地を持つAgro Gonzamex社です。

メキシコ最大のアボカド産地はミチョアカン州ですが、ほとんどアメリカ向けに生産を行っており、日本とは農薬基準が異なります。小規模農家が多いため管理が難しく、治安が悪いなどのリスクもあります。ハリスコ州は新しい産地のため、園地が格段に大きく管理が容易です。また、アメリカに出荷することができないため、欧州や日本向けに生産されています。Agro社ではこの点を生かし、100%の自社農園・契約農家で生産しており、自社育苗の使用、農薬散布履歴の把握と出荷ごとの検査、ケース単位のトレースを実現しています。自社農園についてはGlobalGAPを取得済みで、有機アボカドの出荷も行っています。

Agro社には最先端のパッキングマシンがあり、アボカド1個に対して、数百枚の外観を撮影。機械と人の両面から選果を行っており、精度はメキシコトップクラスです。オゾンによる殺菌装置や予冷倉庫もあり高い品質のアボカドが出荷できます。

 

パッキングハウスの様子を動画で見てみましょう

船昌商事の加工技術

アボカドは未熟状態で輸入されるため、
お店に並ぶ前に追熟と呼ばれる処理を行います。

詳しくはこちらのページもご覧ください。

船昌商事のアボカドの購入方法


通販サイトにて「指定農家」ブランドのアボカドを販売しています。
おいしいアボカドをお求めの方は、こちらからどうぞ。
法人の場合は、こちらからお問い合わせください。

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